友人に誘われ天王洲アイルにある「銀河劇場(旧アートスフィア)」に「ヴェニスの商人」を見に行った。

主演:市村正親、藤原竜也、寺島しのぶ、京野ことみ
   佐藤仁美、団 時朗、西岡徳馬

ユダヤ商人シャイロックを市村さんが、
貿易商人のアントーニオを西岡さんが演じそして、
アントーニオの年下の友人バッサーニオを藤原君が演じる。
そして寺島しのぶがポーシャ。

そんな豪華な役者人達を…一列目のど真ん中で見られる券が
あるけど行く?と言われたら、いくっきゃないでしょう!!
むしろ断る理由が残念ながら見当たらない。

銀河劇場に入ると、ヴェニスのカーニバル衣装に身を包んだ
役者人がホールを歩き、軽快な音楽を奏で御もてなし。

前半は、シャイロックからお金を借りるアントーニオとの
駆け引き。そして、ポーシャの婿選びが繰り広げられる。
このポーシャの婿選びに出てくる男性たちを
(=結局失敗するのだが)藤原君が演じ分けている。
時には、黒人のように顔を黒くぬり、時にはヨボヨボの老人と
して登場するなど、その演技力を見せ付ける。

一番「えぇっ!!」とその演技に驚いたのは、アントーニオ
からの手紙を受け取ったシーンだ。
手紙を読み始めて間もないバッサーニオ(=藤原)の眼から
涙がボロボロ落ちるんです。その間、ほんの数秒。
その涙のタイミングが異常なまでに絶妙。

あの瞬間のバッサーニオのごった煮のような感情のすべてを
あの涙が全部言い表わしちゃったよ!という感じです。
さすがは、世界のニナガワの申し子。

一番の見せ場はなんといっても、後半。
「裁判シーン」。やっぱりヴェニスの商人の一番の山場は、
このシーンだと思う。そして、旦那と女性陣のウマいやり取り。(指輪争奪戦)

ヴェニスの商人でのユダヤ人への仕打ちは、やはり「そこまでしなくても」と
シャイロックを哀れむ気持ちが勝る。
娘が駆け落ちし、財産を没収され、改宗まで余儀なくされる。
まさに、シャイロックは悲劇の渦中。
なぜ、彼には救いがなかったのか…

シャイロック役の市村さんを目の当たりにして、
今までドラマで見ていた印象が、音を立てて崩れ落ちた。
なんて演劇を楽しんでて、伸びがあるんだろうこのひと。
ドラマなんて固定される1つのツールではなく
1つのものをいくつも表現できる舞台の方が、断然
合ってるとおもってしまった。お茶目なところもあって
篠原涼子じゃないけど、「グッときた!」

スウィーニー・トッドは意地でチケット取れば良かったと、後悔。

「ヴェニスの商人」はやっぱり面白い!

⇒アルパチーノの「ヴェニスの商人」感想はコチラ
http://diarynote.jp/d/10222/20051016.html
 

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